怪しい警部Zoran(ゾーラン)

Ниш(ニーシュ)市内
Zoran(ゾーラン)とSuzana(スザナ)

今回のセルビア訪問では、
我輩たちは、セルビア北部の
Сремски Карловци
スレムスキ カルロブッチ
に家を借りた。
しかし、我輩はセルビア南部の街Ниш(ニーシュ)も
大好きだ。
今回、我輩と一緒にセルビアに来てくれた
日本の友達にも是非Ниш(ニーシュ)を
見せたかった。
それで、4日間だけではあるが、
Ниш(ニーシュ)にもやってきた。
まず、Sremski Karlovci(スレムスキ カルロビッツ)から
Нови Сад(ノヴィ サッド)まで
公共バス(60番、61番、62番)で
40分。
バス代は135ディナール(約150円)。
Нови Сад(ノヴィ・サッド)から
高速バスでНиш(ニーシュ)まで
約5時間。
バス代は片道1800ディナールほど。
大体2000円。
バスに乗ってるだけで着くので
楽っちゃ、楽だけど、
やっぱり、バスで5時間はちょっと疲れるよね。
でも、昨年滞在したНиш(ニーシュ)は
やっぱり懐かしい。
セルビア第2の都市Нови Сад(ノヴィ サッド)も
ステキな街だけれども、
我輩にはちょっと洗練され過ぎている。
セルビア第3の都市Ниш(ニーシュ)は
もっと埃(ほこり)っぽくて、情熱的で、走ってる車もボロくて
我輩には居心地がイイ。

さて、Ниш(ニーシュ)での宿も
Airbnbで探したのだけれども、
寝室が4つある家ってのは、
なかなか見つからない。
やむを得ず、家を丸ごと借りるのではなく、
家の中の部屋を4つ借りることにした。
つまり、ホストファミリー(大家さん一家)と同居という事。
もちろん、冷蔵庫や洗濯機やキッチンも借りられて
自炊も可能かどうか、予約する前にメールで大家さんに
確認した。
我輩は、いつも、Airbnbを使うときは、
まず、大家さんにメールを送って、
その対応をみる。
そして、信用が出来そうだったら借りることにしている。
自分一人の時も結構慎重に宿は探すんだけれども、
今回は友達3人を連れて来ているので
一層慎重に探した。

今回のНиш(ニーシュ)の宿のホスト(大家さん)は
Suzana(スザナ)という、我輩と同じくらいの年齢の女性。
けれど、実際は彼女の旦那さんZoran(ゾーラン)が
この家のことをほとんどやっている。
Zoran(ゾーラン)は
「私はセルビア警察の犯罪部門のインスペクター(日本で言う警部かな?)だ。
犯罪部門のインスペクターだから、制服は通常は着ない。」
と言って、警察手帳を見せてくれた。
確かに、なんか物々しい感じだったけれど、
本物かな?と、ふと思ったり。
インターポールの係官として、アメリカで仕事をしたこともあると言って、
シカゴ警察の帽子(野球カップ)も見せてくれた。
でも、そんなのお土産物屋に売ってるし…。

Zoran(ゾーラン) とSuzana(スザナ)には、二人子供がいて、
娘さんは今スイスのチューリッヒで暮らしているらしい。
息子さんはスウェーデンに居て、スウェーデンで現地の女性と結婚予定なんだって。
子供たちの教育にはお金をかけたと、Zoran(ゾーラン)は言ってた。
この、Zoran(ゾーラン)、Criminal(犯罪)部門の警部にしては、
何だか、ひょうきんすぎるのだ。
とても陽気にふるまっているのだが、
どことなく物寂しそう。
彼曰く、
子供たちが小さい時分から、
家では冗談ばかり言ってたそうだ。
「仕事先では、嫌な事ばかりだ。家に帰ってまで
そんな事を思い出したくない。
子供たちだって、俺の仕事の話なんか聞きたくもないだろう。
だから、いつも明るく振る舞ってるのさ」

奥さんのSuzana(スザナ)は、最近手術をしたそうで、
そのため、お腹に力が入らず、家事をほとんどしない。
Zoran(ゾーラン)が献身的に家のことを全部やってる。
Zoran(ゾーラン) もSuzana(スザナ)も、基本的に良い人たちなのだが、
日本の感覚で言うと、ちょっといい加減な感じ。
例えば、Airbnbのページ上では、朝食付きとなっていたけれど、
実際には、最初の朝にトーストが一人1枚とコーヒーが出ただけ。
また、キッチンや冷蔵庫も貸してもらえるはずだったけれど、
キッチンにはまだ洗ってない皿類が山積みで、
冷蔵庫も、彼らの食べ物がいっぱいで、
我輩たちが使えるスペースは、ほんの少しだった。
さらに、Zoran(ゾーラン)が言うには
「洗濯はワイフのSuzana(スザナ)がするから、洗濯してほしいものは
廊下に出しておけばいいよ」
との事だったので、
我輩の友達、日本男子3人は廊下に洗濯してほしい衣類を
出しておいたのだが、
その衣類は次の日までそのままで、
結局は自分たちで洗濯したみたい。
我輩は、Suzana(スザナ)に猛抗議したけれど、
彼女は英語が分からないと言うし、我輩のセルビア語も今一つ。
グーグル翻訳で(笑)、猛抗議したところ、
Suzana(スザナ)はそんなの知らないと言う。
そこへ、Zoran(ゾーラン)警部が帰ってきたので、
Zoran警部(ゾーラン)にも
猛抗議したところ、
Zoran(ゾーラン)がSuzana(スザナ)に
「なんで洗濯しないんだ?」
って聞いたら、
Suzana(スザナ)曰(いわ)く
「だって、私、何にも聞いてないわよ」
だって!
ホンマに、Zoran(ゾーラン)、警部なんかいな?
それとも、日本でも、
犯罪部門の警部ってのは、
家では奥さんに頭が上がらないのかな?
ワザと、家では、ダメ親父をやってるのかな?

Zoran(ゾーラン)警部が何となく寂しく見えるのは、
お金をかけて教育した子供たちが
巣立って行ったからだと思う。
そして、奥さんの手術。
急に寂しくなったのだと思う。
男って、弱い生き物だよね。

あと、我輩がこの家で一番困ったのは、
深夜に冷蔵庫に近づけなかったこと。
どういうことかと言うと、
この家は3階建ての2階部分。
4つの寝室と、
キッチンやダイニングルームとつながった
リビングルームと、
二つのバスルーム(トイレ含む)
とからなっている。
我輩たち日本男子4人が、4つの寝室を
借りたので、
Zoran(ゾーラン) とSuzana(スザナ)はどこで寝るのだろう?
違う階に行くのかな?
と思ってたら、
なんとリビングルームを閉めて
そこで寝ちゃった。
我輩は、深夜に、
冷たいビールを静かに飲むのが大好きである。
それが、出来なくなっちゃった。

ある夜は
Zoran(ゾーラン)の一番上のお兄さんまでやってきて
Zoran(ゾーラン)やSuzana(スザナ)と一緒にリビングルームに泊まっていった。
Zoran(ゾーラン)曰(いわ)く、
「彼はお医者さん。
セミナーとかでタバコをやめるように、
なんて話をしていながら、
カメラが止まったとたんに、
ポケットから煙草を取り出して
吸いだすんだ。」
いや、もう、本当なんかどうか分からん。

バスルームの配管が壊れてて、
バスルームの床は水浸しだし、
もうなんか最悪なんだけど、
Airbnbでの、泊ったゲストたちの評価は
5段階評価の5で完璧。
Suzana(スザナ)もAirbnbから
SuperHost(スーパーホスト)の
称号までもらってる。

Suzana is a SuperhostSuperhosts are experienced, highly rated hosts who are committed to providing great stays for guests. (Airbnbのページから)

スーパーホストってのは、
経験豊かで、評価も高く、
素晴らしい滞在をゲストに提供できる人のことだそうだ。
我輩の友達3人も、
この宿をそんなに嫌ってない。
我輩は、夜中は早く寝る方なので参加してないけれど、
友達3人はたいてい夜中遅くまで、
Zoran(ゾーラン)警部とコーヒーなんか飲みながら
話し込んでる。
Zoran(ゾーラン)警部の英語も少々怪しく、
時々、
「良く分からないから、申し訳ないけれど、セルビア語で説明してくれ」
なんて我輩は言われるぐらいだし、
友達3人は基本的に日本語しか分からない。
それでも、夜中遅くまで、話し込んでる。

なんで?

結局、Zoran(ゾーラン)とSuzana(スザナ)の人柄でカバーしてるんです。
我輩も、日本の友達3人を連れてきた手前、抗議するときは
思いっ切り抗議したけれど、
Ziran(ゾーラン)の寂しさみたいなものを感じちゃって、
何となく同情したりするのだ。
「男って、弱い生き物だね」って
変に納得してしまう。

Zoran(ゾーラン)警部が犯罪現場で険しい顔をしているのも
容易に想像できるのだが、
Zoran(ゾーラン)が本当は公園で清掃の仕事をやっている姿も
簡単に想像できてしまう。

ちなみに、Airbnbのページ上、ホスト(大家さん)が
奥さんであるSuzana(スザナ)になってるのは、
警部が内職で大家をやるのはダメだかららしい。

実際は、
Suzana(スザナ)が手術したばかりらしいということもあって、
ほとんどのことをZoran(ゾーラン)警部がやってるんだけどもね。

人間て、奥が深いな、
と改めて思わされた
今回のНиш(ニーシュ)での滞在でした。

旅はイイですな。

人間って、やっぱり大好き!

Zoran(ゾーラン)警部と共に

それでは、また。

旅する方々への何かの参考になれば幸いです。

セルビア、イイとこですよぉ~!!

みなさんにもイイ事がイッパイありますように!
\(^∇^)/シャ~ッ(祈)!♪
(祈りの力は実はスゴイ!)

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コメント

  1. サクラバナ より:

    ニシュの埃っぽいって表現、いいですね~バスターミナルを出てすぐにそんな雰囲気の場所ですよね

    • Keiichi より:

      サクラバナさん、
      コメントありがとうございます。
      ニーシュのバスセンターを出たところは、確かにちょっとゴミゴミしてて、夏は埃(ほこり)っぽい感じですよね。
      でも、ニーシュ、懐かしいなぁ~。
      あの、うだるような暑さが恋しい!(笑)
      サクラバナさんもステキな旅を続けて下さいね!

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